陰陽師とは何者か 国立歴史民俗博物館

佐倉の歴史民俗博物館へ企画展の「陰陽師とは何者か」を見に行った。常設展とできれば城跡の公園も回りたかったけど全然時間が足りなかった。特に常設展はじっくり観たら1日以上かかりそうな量で、今回は半分しか見れなかったのでまた行こう。

目当ての企画展の方もかなりのボリュームで、陰陽師のあしあと、安倍晴明のものがたり、暦とその文化の三部構成。書物や絵巻の他にも道具や衣類、映像、絵巻の立体再現フィギュアまである力の入れよう。とても面白かった。巡回しないのはもったいないと思う程。図録がまた凄い情報量なので年末にゆっくり楽しもうと思う。

岡野玲子陰陽師を最近読み直したりして、安倍晴明の時代の陰陽師は少し知っていたが、その祖先や子孫の系図は今回改めて知った。安倍氏賀茂氏だけではないたくさんの陰陽師やそれに関わる朝廷や武家、寺社、民間宗教やまじないなどなど。表の歴史には出てこない人間の痕跡が生々しい。更に近世以降の暦に関わる仕事やその利権などについても。明治の初めに暦の発行権をめぐって政府や神社庁と色々あったというのもなかなか凄い話。土御門家は明治3年に陰陽師を廃止されている。

これから年末になるとお寺や神社からカレンダーや占いの本が配られるのもこういう歴史があったからと気が付くと、改めて日本の歴史との繋がりを身近に感じて面白いなあ〜と思った。